AGA基礎知識

亜鉛と薄毛の関係とは? 効果や多く含む食品を紹介

#AGA基礎知識

#亜鉛

髪の毛の悩みを抱える方に注目されている栄養素の一つが「亜鉛」です。

実は亜鉛は、健康な髪の成長に欠かせない重要なミネラルであり、不足すると薄毛や抜け毛の原因になる可能性があります。

亜鉛は髪の主成分であるタンパク質の合成を促進し、頭皮の健康維持や髪の毛の生成に関わるホルモンのバランスを整える働きがあるのです。

また、現代人の食生活では亜鉛不足に陥りやすいともいわれており、知らず知らずのうちに髪の健康に影響を与えているかもしれません。

この記事では、亜鉛が髪に与える具体的な効果や、効率的に亜鉛を摂取できる食品、さらに薄毛対策としての亜鉛の適切なとり方まで詳しく解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

目次

    そもそも亜鉛とは

    亜鉛とは人間の体を健康に保つために欠かせないミネラルの一種で、主に骨格筋、骨、皮膚、肝臓、脳、腎臓などに分布しています。

    成人の場合、体内に約2gの亜鉛が存在するといわれ、タンパク質合成、皮膚や髪の毛の新陳代謝の活性化、味蕾(みらい)の形成維持、抗酸化作用、免疫力の向上など私たちの体にとって重要な働きをしています。

    亜鉛は体内で合成することができないため、不足しないよう毎日の食事から摂取する必要があります。

    食事から摂取した亜鉛は主に腸から吸収されますが、吸収率はおよそ30%といわれており、それほど高くはありません。

    日頃から栄養バランスのよい食事を摂取していれば不足する心配はほとんどありませんが、何かしらの原因により過度に不足すると味覚障害や食欲不振、皮膚炎などの症状を引き起こす可能性があります。

    亜鉛が髪の毛(薄毛・抜け毛)に与える効果について

    必須ミネラルである亜鉛は、髪の毛の健康維持に重要です。

    亜鉛は髪の成長を促すタンパク質の合成に関連した働きがあります。

    また、亜鉛はAGAの原因となる酵素を抑制し、ヘアサイクルを整える作用があり、適切な摂取が毛髪トラブルの予防や改善に効果的です。

    ここでは、亜鉛の作用メカニズムから効果的な摂取法まで、髪の悩みを抱える方に役立つ情報をご紹介します。

    亜鉛は「ケラチン」を合成するために必要不可欠

    亜鉛は髪の毛の主成分である「ケラチン」と呼ばれるタンパク質を合成するのに必要な栄養素です。

    私たちが食事から摂取したタンパク質は一度体内で分解されアミノ酸となった後、再結合されケラチンとなるのです。

    亜鉛にはアミノ酸をタンパク質であるケラチンへ再合成する働きを助けます。

    そのため、亜鉛が不足するとケラチン合成が滞り薄毛へつながる可能性があります。

    亜鉛はAGAの原因となる酵素「5α-リダクターゼ」を抑制する

    AGA(男性型脱毛症)は成人男性に多く見られる脱毛症で男性ホルモンの一種である「テストステロン」と体内にある還元酵素「5αリダクターゼ(5α-還元酵素)」が結合し、産生されたDHT(ジヒドロテストステロン)が原因となり発症します。

    亜鉛には、DHT産生に関与する5αリダクターゼを抑制する働きがあるといわれ、薄毛対策として有用だといわれています。

    亜鉛がヘアサイクルを整える

    亜鉛は健康な髪の成長に欠かせないミネラルで、ヘアサイクルの正常化に重要な役割を果たしています。

    髪は成長期・退行期・休止期という周期で生え変わりますが、亜鉛不足によりこのサイクルが乱れると、成長期が短くなり、抜け毛や薄毛の原因になることがあります。

    適量の亜鉛を摂取することで、毛髪に必要なタンパク質合成や、毛母細胞の細胞分裂が促進されるのです。

    亜鉛を多く含む食品

    亜鉛を効率よく摂取するためには、亜鉛が多く含まれる食品を摂取するのも一つの手です。

    亜鉛はどのような食品に多く含まれるのでしょうか。亜鉛を多く含む食材をいくつかまとめました。

    牡蠣(養殖):13.2mg

    パルメザンチーズ:7.3mg

    ピュアココア:7.0mg

    豚レバー:6.9mg

    牛(肩ロース):6.4mg

    タラバガニ(水煮缶):6.3mg

    ごま(いり):5.9mg

    するめ:5.4mg

    アーモンド(フライ):4.4mg など

    ※100gあたりの含有量

    先ほど亜鉛の吸収率は30%ほどとお伝えしましたが、亜鉛の摂取量や同時に摂取する食べ物の栄養素によって吸収率は変動します。

    レモンやオレンジなどの柑橘系の果物に含まれるクエン酸やビタミンCは、亜鉛の吸収を促進する効果があるといわれています。

    そもそも亜鉛の吸収率はそれほど高くないため、吸収率を高めてくれる食べ物と一緒に摂取することで、効率よく亜鉛を摂取できるのです。

    しかし、亜鉛やクエン酸などの栄養素を含む食材をいつも食事から摂取するのは難しい場合もあるかもしれません。

    そのような場合は、市販されているサプリメントを活用するのもよいでしょう。

    日本人は亜鉛不足?毎日どれくらい摂取すべき?

    亜鉛は髪の健康維持だけでなく、免疫機能の維持や味覚、皮膚の健康、そして生殖機能にも関わる重要なミネラルです。

    厚生労働省の公表している日本人の食事摂取基準(2025年版)によれば、1日の亜鉛食事摂取推奨量は、成人男性で1日9.0~9.5mg、成人女性で7~8mgとされています。

    それでは実際に、これだけの亜鉛を摂取できているのでしょうか。

    この章では、亜鉛摂取の実態について解説していきます。

    日本人は亜鉛が不足している?

    日本人の亜鉛摂取量は、近年減少傾向にありました。

    理由としては、食生活の変化や加工食品への依存増加が一因として挙げられます。

    特に若年女性は極端な食事制限や偏食により、亜鉛摂取量が著しく低下しているとのことでした。

    ところが令和5年国民健康・栄養調査によると、成人男性の平均摂取量は9mg、女性は7.5mgとやや改善し、推奨量を摂取できている状況です。

    よって、日本国民の間に亜鉛摂取の重要性が周知されてきたのかもしれません。

    しかし、高齢者は消化吸収能力の低下や食事量の減少により、不足しがちなため注意しましょう。

    また、亜鉛は体内で合成できないため、日々の食事から摂取する必要があります。

    亜鉛不足が引き起こす影響について

    亜鉛の不足は、体にさまざまな悪影響を及ぼします。

    前述したように髪の成長に関わるヘアサイクルが乱れるため、抜け毛や薄毛の原因になります。

    また、注意したいのが味覚障害です。食べ物の味が分からなくなる「味覚異常」を引き起こすこともあります。

    さらに、皮膚の再生機能が低下して、肌荒れや皮膚炎につながります。

    免疫機能も低下するため、かぜなどの感染症にかかりやすくなり、傷の治りも遅くなるため気を付けましょう。

    男性では精子の質や量に影響し、女性ではホルモンバランスの乱れを招くこともあります。

    長期間の不足は、子どもの成長遅延にも関わるため注意が必要です。

    亜鉛の吸収を妨げる食品

    亜鉛の吸収率を高める食品があれば、妨げる食品もあります。

    カルシウムや食物繊維、ポリリン酸やフィチン酸をはじめとする食品添加物などは、亜鉛の吸収を阻害する可能性があるといわれています。

    食品添加物はインスタント食品などに含まれることが多いため、日頃からインスタント食品などを好んで食べる傾向のある方は、知らず知らずのうちに亜鉛不足を招いているかもしれません。

    また、お酒が好きな方も注意が必要です。

    アルコールの代謝の過程で亜鉛が消費されてしまうため、たくさんお酒を飲む習慣がある方は亜鉛不足に陥りやすいとされています。

    亜鉛を少しでも効率よく摂取するためにも、食べ合わせや日頃の食事内容を意識することをおすすめします。

    亜鉛を摂取する際の注意点

    亜鉛は健康維持に欠かせないミネラルですが、摂取する際にはいくつかの重要な注意点があります。

    まず、亜鉛を効率よく摂取するには、まず亜鉛を豊富に含む食品を意識して取り入れましょう。

    また、サプリメントを活用する場合は過剰摂取に注意しなければなりません。

    さらに薄毛対策のために亜鉛を摂取する場合は、AGA治療薬と亜鉛サプリメントの併用にも注意が必要です。

    ここでは、亜鉛を摂取する際に注意しておきたいことを詳しく解説します。

    亜鉛の摂取方法について

    亜鉛を効率よく摂取するには、まず上記の亜鉛を豊富に含む食品を意識して取り入れましょう。

    植物性食品に多く含まれる食物繊維やフィチン酸の影響で、亜鉛はどうしても吸収率が低くなりがちです。

    そのため、これらの影響を和らげる動物性食品(肉や魚など)と組み合わせて摂取するとよいでしょう。

    また、クエン酸を含む食品と一緒にとると吸収率が上がります。

    十分な摂取が難しい場合は、医師や栄養士に相談の上、サプリメントの利用も検討してみましょう。

    亜鉛はとりすぎにも注意

    亜鉛は私たちの体を健康に保つために必要不可欠な栄養素ではありますが、過剰摂取すると吐き気や嘔吐、貧血、免疫力低下など体にとって悪い影響を及ぼすおそれがあります。

    普通の食事のみで亜鉛の過剰摂取になる可能性は低いといえますが、サプリメントなどでは過剰摂取が生じる場合もあります。

    耐用上限量は18~29歳の男性で40mg、30~69歳の男性で45mg、75歳以上の男性で40mg、18歳以上の女性で35mgです。

    亜鉛を過剰摂取したからといって薄毛が改善されるわけではないため、一つの栄養素をたくさん摂取するよりも、バランスのよい食事を心がけ栄養が偏らないよう工夫することが大切です。

    亜鉛とAGA治療薬の併用は注意が必要

    亜鉛はヘアサイクルを整える効果が期待できますが、AGA治療薬との併用には注意が必要です。

    フィナステリドやデュタステリドなどのAGA治療薬と亜鉛を併用すると、消化器官への負担から胃腸障害が起こることがあります。

    そのため、治療薬と亜鉛を併用する場合には、副作用に対する注意が必要です。

    AGA治療中に亜鉛を摂取する場合は、適切な用量を守り、医師に相談してください。

    薄毛でお悩みなら専門クリニックへ

    亜鉛は私たちの体の健康を維持するのに欠かせない栄養素であり、髪の毛にとってもよい影響をもたらします。

    しかし過剰摂取は体にとってマイナスな影響を与えるおそれもあるため、1日の推奨量を目安に摂取しましょう。

    また、薄毛を本気で改善したいと思うならば亜鉛の力だけでは難しいといえます。

    特にAGAが薄毛の原因である場合はAGA自体の進行を抑えなければ薄毛は徐々に進行してしまいます。

    本格的な薄毛治療をお望みなら、薄毛治療専門クリニックの受診をおすすめします。

    AGAヘアクリニックでは、診察やカウンセリングは何度でも無料で行っており、患者様に合わせた治療プランをご提案させていただいております。

    薄毛治療を始めるかお悩みの方も、まずは一度ご相談ください。

    監修医師のご紹介

    AGAコラム

    医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
    薄毛対策に関するトピックをお届けします。

    AGAヘアクリニック秋葉原本院

    〒101-0021
    東京都千代田区外神田3-12-8
    住友不動産秋葉原ビル9階

    診療時間10:00〜22:00
    AGAヘアクリニック大宮院

    〒330-0802
    埼玉県さいたま市大宮区宮町1-67
    大宮あづまビル5階

    診療時間10:00〜22:00
    • 当院は完全予約制でございます。
    • 初回診療の最終受付時間は21:00です。

    TOPに戻る