



AGA予防・対策
#薄毛予防
女性の薄毛の中には、食生活や食習慣を変えるだけで改善できるものがあります。
本記事では、女性の薄毛の改善に役立つ食べ物について詳しく解説します。
また、食べることで薄毛を助長するリスクがある食べ物や、食べ方についても詳しく解説するため、食べ物のみで薄毛を改善したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
薄毛対策におすすめの食べ物を知る前に、まずは薄毛対策において必要な栄養素を知っておく必要があります。
日頃から薄毛対策をしたいと考えている方は、紹介する栄養を満遍なくとれるように意識をしておきましょう。
髪の毛は主にタンパク質からできており、髪の8割がタンパク質です。
そして、そのうちの9割がケラチンでできているといわれています。
さらに、ケラチンにはシスチンという髪の構成に重要な成分が豊富に含まれており、これらはすべて健康的な髪の毛を構成するために重要な成分です。
特に、髪の外側を覆うキューティクルにはS100A3タンパク質が含まれていますが、このタンパク質が不足すると、髪の毛のハリやツヤが失われてしまうため、きれいな髪の毛を作るためにもタンパク質は重要なのです。
タンパク質は主に2種類に分類できます。
一つは動物性タンパク質といい、魚や肉、卵などに多く含まれ、もう一つの植物性タンパク質は大豆や小麦に含まれています。
どちらか一方のみをたくさんとるのではなく、両方をバランスよくとることが重要です。
タンパク質は髪以外にも臓器の形成などにも使われるため、しっかりと摂取していないと髪にまで栄養が行き渡らないかもしれません。
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、成人女性が一日に摂取するべきタンパク質の推奨量は、18歳以上の方で50gです。この量は必ず摂取しましょう。
ビタミンは髪の成長のために重要な栄養の一つです。
多くのビタミンがほかの栄養との相互作用で髪に対してよい影響を与えますが、特にビタミンEは頭皮環境をよくする効果が期待できます。
また、亜鉛と一緒にとることで、タンパク質の形成を手助けする効果が期待できるのです。
ビタミンEはくるみやナッツ、かぼちゃの種などの種子類、オリーブオイルやアボカドオイルに多く含まれています。
また、ビタミンHはビオチンと呼ばれ、ケラチンタンパク質の合成を促すことで脱毛の予防効果があります。ビタミンHは卵の黄身に特に多く含まれています。
亜鉛は、シスチンを髪の毛の構成成分であるケラチンへ合成するために重要な成分です。
また、亜鉛にはAGAの原因となる5αリダクターゼという酵素を阻害する働きを担うため、AGAやFAGA予防にも効果的です。
鉄分は不足すると貧血を起こして血液循環にも影響し、栄養を頭皮へ送ることができなくなります。
亜鉛を含む食材はプロセスチーズ、納豆、煮干し、うなぎ、牡蠣、レバー、カシューナッツなどで、鉄分はレバーに多く含まれます。
亜鉛は体内で合成できないため、食材から積極的に摂取することが必要です。ただし、過剰に摂取すると健康障害を引き起こす可能性があるといわれています。
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、成人女性が一日に摂取するべき亜鉛の推奨量は8mg、鉄は月経がある場合は18~29歳で10.5mg、50~64歳で11.0mg、月経がない場合は18~64歳で6.5mg、65歳以上で6.0mgです。
特に、亜鉛はこの量を超えないように注意しましょう。
鉄分はレバー、ほうれん草、ひじきなどに多く含まれています。
イソフラボンとは大豆に含まれる成分で、女性ホルモンのバランスを安定させつつ、男性ホルモンを抑制する効果があることから、AGAやFAGA対策への効果が期待できます。
イソフラボンは納豆やみそ、豆腐、豆乳などに含まれます。
また、一日の推奨摂取量は70~75mg程度です。
薄毛対策に最適な食品をやみくもに食べていても、効果的に栄養を取り入れることはできません。
最適なとり方を知っておくことで、髪に十分な栄養を与えられるでしょう。
ここからは、薄毛対策に最適な食べ物のとり方を解説します。
卵は、タンパク質やビタミンB、ビタミンHなど、髪に必要な栄養素が豊富に含まれているため、ぜひとりたい栄養素です。
しかし、食べるときに注意したいのが加熱することです。
ビオチンは卵の黃身に含まれているのですが、生で食べると十分に吸収ができません。
卵を加熱することでビタミンHを効率よく摂取できるため、極力加熱して食べることを意識しましょう。
生姜には血行をよくするジンゲロールという成分が含まれているため、生姜を積極的にとると髪に十分に栄養を与えられます。
また、ジンゲロールを加熱・乾燥するとショウガオールに変化します。
ショウガオールには活性酸素を阻害する役割もあるため、頭皮を健やかに保つために効果的です。
生姜も卵と同様に、加熱してとることをおすすめします。
タンパク質とミネラルは単体でとるよりも同時摂取が効果的です。
亜鉛は、タンパク質に含まれるシスチンを髪の構成成分となるケラチンにするのを助けるため、同時摂取がよいのです。
タンパク質は肉にも魚にも含まれますが、魚には血流を促すDHAやEPAが豊富に含まれているため、髪の成長のためには魚中心の摂取がおすすめです。また、肉には脂質が多く含まれているものもあります。
後述するように脂質の多い食べ物は薄毛の原因にもなるため、タンパク質をたっぷりとりたいという方は魚から摂取しましょう。
髪の成長に重要なビタミンはさまざまな食材に含まれていますが、髪の成長のためには柑橘類を活用してビタミンをとりましょう。
柑橘類にはビタミンに加えて5αリダクターゼを抑制するリモネン、血流をよくするヘスペリジンが含まれていますので、ビタミンをとりつつ薄毛を抑制する効果が期待できます。
なお、ビタミンCは熱に弱いため、ジャムや干物などの加工食品ではなく、なるべく生で摂取しましょう。
酸化防止剤(亜硫酸塩)の含まれていない赤ワインには、抗酸化作用、抗炎症作用があるため、健康な頭皮環境の維持が期待できます。
ワインに含まれる酸化防止剤は、肝臓へ負担をかけることが分かっています。薄毛対策のために毎日赤ワインを飲みたいという方は、酸化防止剤の含まれていないワインを選びましょう。
ただしアルコールに弱い方は、無理をして赤ワインを飲む必要はありません。
薄毛に効果のある食べ物をとっていても、薄毛の原因となる食べ物を食べていてはその効果は半減するかもしれません。
ここからは薄毛の原因になる食べ物についても解説していきます。
糖質は三大栄養素の一つであるため、全くとらないと体へ悪影響を及ぼしますが、糖質の過剰摂取は髪に対して悪い影響があります。
糖質の多い食べ物を摂取すると、頭皮の皮脂が過剰に分泌されます。すると皮脂が頭皮に刺激になり、頭皮環境が悪くなります。
皮脂は常在細菌であるマラセチアのエサにもなるため、マラセチアが異常増殖し、マラセチア皮膚炎となって薄毛につながるのです。
また、糖質をとりすぎると、肝臓で髪の成長にも関わっているIGF-1という物質の合成が抑えられるため、薄毛を誘発するのです。
脂質は、血流に乗って頭皮にまで運ばれ、頭皮がベタつく原因になります。
その結果、毛根が詰まって抜け毛を誘発するため、脂質の多い食べ物のとりすぎは注意が必要です。
また、脂質をとりすぎると、毛包が成長期に入ったときに行われる細胞分裂が十分に行われなくなり、毛包のサイズが小さくなった結果として髪の毛が細くなり、抜けやすくなることが分かっています。
塩分が多い食べ物を日常的に多く取り続けると、血液がドロドロになる可能性があります。すると、血流が悪くなるため、髪に十分な栄養を運べません。
その結果、せっかく髪によい栄養をとっていたとしても十分に頭皮にまで行き渡らなくなり、薄毛を悪化させる可能性があると考えられているのです。
残念ながら食べ物のみで薄毛を完全に治すことはできません。
そのため、食べ物にも気を遣いつつ、自身に合った方法で薄毛対策をしていくことが必要です。
食べ物とともにできる薄毛対策は次のとおりです。
薄毛を予防しつつ、美しい髪を育てるためには頭皮ケアは重要といえます。
頭皮ケアをする上では主に次の2つを意識してみましょう。
頭皮ケアをする上で、重要なのがシャンプーを見直すことです。
自身に合っていないシャンプーを使い続けることで頭皮トラブルが引き起こされ、結果的に薄毛を誘発します。
そのため、シャンプーの見直しは頭皮ケアとしてまず始めたい内容の一つです。
女性の薄毛対策のシャンプーとしておすすめなのが、優しい洗浄力のアミノ酸シャンプーです。
敏感肌の方や乾燥肌の方でも使用できるため、自身に合ったアミノ酸シャンプーを見つけて使用してみましょう。
また、髪の成長を促す育毛系シャンプーもあります。
育毛シャンプーを選ぶ場合には、キャピキシル、ノコギリヤシエキスなどが含まれているシャンプーがおすすめです。
薄毛になってきているとは感じるものの、まだ髪が多くあるという方は育毛剤を活用してもよいでしょう。
育毛剤は残っている髪の毛を健康的に育てる効果が期待できます。
育毛剤にもさまざまな種類がありますが、近年女性専用の育毛剤も多く出回るようになりました。
女性用の育毛剤は、女性ホルモンを整える効果が期待できる成分も含まれていますので、女性はできるだけ女性用の育毛剤を使用しましょう。
現代の女性は仕事や家事、育児と忙しいため、ストレスがたまっている方も少なくありません。
そのため、ストレスを適宜解消できるように取り組みましょう。
ストレスは自律神経を乱す要因であり、自律神経が乱れると血流が悪くなります。
ストレス発散方法は人によって異なるため、自身にとって効果的なストレス解消方法を見つけてみましょう。
ただし、ストレス解消目的で暴飲暴食すると薄毛を誘発する可能性があるため、食事以外の方法を見いだして取り組むことがおすすめです。
飲酒や喫煙はAGAを誘発することが分かっています。
たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させるため、血流が悪化して薄毛のリスクを高めてしまうのです。
また、飲酒については、体内でアルコールを摂取したときに産生されるアセトアルデヒドがジヒドロテストステロンを増やしたり、代謝の過程で髪の成長に重要な亜鉛を消費したりするため、薄毛を誘発します。
特に女性はアセトアルデヒドを分解する能力が低い方が多いため、アルコールの影響を受けやすいです。
そのため、飲酒や喫煙を極力減らしていきましょう。
女性の薄毛対策には睡眠をしっかりととることが重要です。睡眠は成長ホルモンが分泌される22~2時の間には眠っていることを意識しましょう。
とはいえ、長く眠る必要はありません。
この時間にしっかりと眠れていれば、後は自身の生活スタイルや生活習慣に合わせて睡眠時間を設定しましょう。
無理なく、ストレスを感じずに睡眠をとれるように工夫することが大切です。
日常生活を見直すことで薄毛の改善が期待できる一方、まったく改善が見込めないこともあります。
その場合は放置したり一人で悩んだりせずに、医療機関を受診して治療を受けましょう。
女性の薄毛は主に次の2つの方法で治療をします。
内服薬を使用して髪の成長を整えます。
女性の場合、パントガールという髪に栄養を与えるサプリメント、男性ホルモンであるジヒドロテストテロンの抑制効果が期待できるスピロノラクトンという薬を使います。
内服薬単体で使うケースは少なく、外用薬と並行して使うことで、薄毛の改善を目指すものです。
女性の薄毛治療薬は男性と異なるため、男性用の薄毛治療薬がもしも身近に残っていたとしても、服用しないようにしましょう。
外用薬では男性の薄毛と同様に、ミノキシジルを使います。
男性の場合、5%や2%のミノキシジルを使うのですが、女性の場合はその刺激性も考慮し、1%ミノキシジルの使用が推奨されています。
皮膚に直接使用するため、かゆみ、紅斑、落屑、毛包炎、接触皮膚炎、顔面の多毛などの副作用があるため、これらの副作用が発生したら使用をすぐに中断して、医師へ相談することをおすすめします。
上述した内服薬と併せて使用することで、高い効果が期待できるでしょう。
薄毛の改善を期待できる食べ物はさまざまありますが、どれも単体でたくさん食べるのではなく、バランスよく献立に組み合わせて食べることが大切です。
また、食事や日常生活を見直しても薄毛が改善しないという場合、ほかにも原因があるかもしれません。
そのため、AGA治療専門のクリニックへ相談することがおすすめです。
AGAヘアクリニックでは女性の薄毛相談も承っており、カウンセリング・診察はいつでも無料で行っております。
無理なくご自身のペースで薄毛の改善をしたいと考えている方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。