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薄毛治療の選択肢としてよく挙がる「フィナステリド」と「デュタステリド」。しかし、この2つの薬のどちらを選ぶかで、効果を実感するまでの速さが数ヶ月も変わる可能性があることをご存知でしたか?
一般的にデュタステリドは約3ヶ月から、フィナステリドは約6ヶ月から効果を感じ始めるとされています。海外の研究では、治療開始24週の時点で、デュタステリドの方が発毛数と毛髪の太さの両方で優れた結果を示したというデータもあるのです。
この記事では、効果の速さという点だけでなく、作用の仕組みから費用、得意な薄毛タイプまで、2つの薬の決定的な違いを徹底解説します。ご自身にとって最適な選択はどちらなのか、この記事で後悔しないための答えを見つけましょう。
AGA(男性型脱毛症)の治療では、主に2種類の飲み薬が使われます。 「フィナステリド」と「デュタステリド」というお薬です。
どちらも薄毛の進行を抑える大切なお薬ですが、実は少しだけ個性があります。 効果の出方や、作用の仕組みに違いがあるのです。
ご自身の症状や希望に合った治療を選ぶために、まずは2つの薬の違いを知りましょう。 ここでは、主な違いを4つのポイントに絞って、わかりやすく解説します。
一般的に、デュタステリドの方がより早く、高い発毛効果が期待できるとされています。 治療を始めてから効果を感じ始めるまでの期間には、次のような目安があります。
海外の研究では、デュタステリド0.5mgはフィナステリド1mgと比較して、治療開始から24週の時点で髪の毛の数と太さの両方で、より優れた改善効果を示したとの報告があります。
もちろん、お薬の効果の現れ方には個人差が大きいです。 しかし、より早く効果を実感したい方や、フィナステリドで十分な効果が得られなかった方にとって、デュタステリドは有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
効果実感までの期間(目安) | 発毛効果の傾向 | |
---|---|---|
デュタステリド | 約3〜6ヶ月 | より高い効果が期待できる |
フィナステリド | 約6ヶ月 | 効果が期待できる |
効果の違いは、お薬が体の中でどのように働くか(作用機序)の違いから生まれます。 AGAは、男性ホルモンの一種「テストステロン」が原因で起こります。
テストステロンが「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくと、AGAの原因物質である「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変わります。 このDHTが、髪の毛の成長サイクルを乱し、薄毛を進行させてしまうのです。
実は、この5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があります。
フィナステリドはⅡ型のみの働きを抑えますが、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方の働きを抑えることができます。 そのため、デュタステリドの方がより広範囲かつ強力に、薄毛の原因となるDHTの生成を抑制する効果が期待できるのです。
フィナステリドとデュタステリドは、どちらもAGAの主な原因であるⅡ型5αリダクターゼの働きを抑えます。 そのため、M字部分(前頭部)や頭頂部の薄毛に対して効果が期待できます。
一方、デュタステリドは頭部全体に分布するⅠ型5αリダクターゼにも作用します。 この特徴から、デュタステリドはフィナステリドに比べて、より広範囲の薄毛に効果を発揮する可能性があります。
例えば、M字や頭頂部に加えて、全体的に髪のボリュームが減ってきたと感じる方の場合、デュタステリドがより適した選択肢となるかもしれません。 ご自身の薄毛のタイプを見極め、医師と相談することが大切です。
AGA治療は、効果を維持するために継続することがとても重要です。 そのため、お薬の費用は治療を続ける上で気になるポイントだと思います。
フィナステリドとデュタステリドには、それぞれ最初に開発された「先発医薬品」と、その後に発売された「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」があります。 ジェネリック医薬品は、開発コストを抑えられるため、先発医薬品よりも費用を安く抑えることが可能です。
1ヶ月あたりの費用の目安は、以下の表を参考にしてください。
先発医薬品 | ジェネリック医薬品 | |
---|---|---|
デュタステリド | ザガーロ 約8,000円〜10,000円 | デュタステリド錠 約5,000円〜8,000円 |
フィナステリド | プロペシア 約7,000円〜9,000円 | フィナステリド錠 約3,000円〜6,000円 |
費用はクリニックによって異なります。 治療を始める前には、必ず費用について確認し、納得のいく治療計画を立てましょう。
AGA治療を始めるにあたり、お薬の効果に期待が高まることでしょう。 しかし、安全に治療を続けるためには、注意点を正しく知ることが大切です。
デュタステリドはAGAの進行を抑える効果が期待できるお薬です。 その一方で、事前に知っておくべき大切なポイントがいくつかあります。
ここでは、特に重要な4つの注意点を、一つひとつ丁寧に解説していきます。 正しい知識を持つことが、安心して治療に臨むための第一歩となります。
お薬は体の中に入ると、肝臓という臓器で分解され、体の外へ排出されます。 これは、肝臓が体にとって不要なものを処理する「工場」のような役割を持つためです。
デュタステリドも、主にこの肝臓の働きによって分解されます。 そのため、まれに肝臓の機能に影響を与えてしまうことがあります。
健康診断などで目にするAST(GOT)やALT(GPT)という数値があります。 これらは肝臓の細胞に含まれる酵素で、肝臓がダメージを受けると血液中に漏れ出します。 デュタステリドの服用で、これらの数値が上昇することが報告されているのです。
特に、以下に当てはまる方は、肝臓への負担が大きくなる可能性があります。
治療を始める前には、必ず医師にご自身の健康状態を詳しく伝えてください。 安全に治療を続けるために、定期的な血液検査で肝臓の状態を確認することが非常に重要です。
デュタステリドの副作用として、性機能に関するものが報告されています。 デリケートな問題のため、心配に思われる方も多いかもしれません。
具体的には、以下のような症状がみられることがあります。 国内の臨床試験では、これらの副作用の発生頻度は数%程度とされています。
これらの副作用は、AGAの原因物質であるDHTを抑える作用に関連して起こります。 多くの場合、お薬の服用を中止すれば症状は改善に向かうとされています。
もし気になる症状が現れた場合、ご自身の判断でお薬をやめないでください。 まずは処方してくれた医師に相談することが何よりも大切です。 お薬の量を調整したり、他のお薬への変更を検討したりと、一緒に最善の方法を考えていきましょう。
デュタステリドは、男性ホルモンに作用するお薬です。 そのため、女性、特に妊娠中や妊娠の可能性がある方が触れることは絶対に避けてください。
お薬はカプセルに入っていますが、万が一割れてしまうことも考えられます。 割れたカプセルに触れると、皮膚からお薬の成分が吸収されるおそれがあります。 これを「経皮吸収(けいひきゅうしゅう)」と呼びます。
お腹の中にいる男の子の赤ちゃんは、男性ホルモンの働きで体が作られます。 経皮吸収されたデュタステリドの成分が、この正常な発育に影響を及ぼす可能性があります。
ご家庭では、お子さんの手の届かない場所に保管するなど、管理には十分な注意が必要です。 万が一、女性や子供がお薬に触れてしまった場合は、すぐに石鹸と水でよく洗い流してください。
デュタステリドを服用している間は、安全上の理由から献血ができません。 さらに注意が必要なのは、お薬をやめた後も一定期間は献血ができない点です。
これは、デュタステリドが体の中に比較的長く留まる性質があるためです。 あなたの血液が妊娠中の女性に輸血された場合に、胎児へ影響が及ぶのを防ぐための重要な決まりです。
また、妊活への影響についてですが、精液中にごく微量のお薬の成分が移行します。 しかし、その量は非常に少なく、パートナーや胎児への影響は極めて小さいと考えられています。 ご心配な場合は、妊活の計画について医師にご相談ください。
デュタステリドを使ったAGA治療を始めるなら、その効果を最大限に引き出したいですよね。 お薬を飲むだけでも効果は期待できますが、少し工夫を加えることで、より良い結果を目指せます。
ここでは、デュタステリドの治療効果をさらに高めるための、大切な3つの作戦をご紹介します。 ご自身の治療をより良いものにするために、ぜひ参考にしてください。
AGA治療には、デュタステリドのような「守り」の治療と、「攻め」の治療があります。 「攻め」の治療薬の代表が、頭皮に直接塗るタイプの「ミノキシジル外用薬」です。
この2つのお薬は、髪の毛への働きかけ方が違うため、一緒に使うことで相乗効果が期待できます。 相乗効果とは、1+1が2以上になるように、お互いの力を高め合うことです。
薬の種類 | 役割 | 髪の毛への働きかけ |
---|---|---|
デュタステリド(飲み薬) | 守りの治療 | 抜け毛の原因を抑え、ヘアサイクルが乱れるのを防ぐ |
ミノキシジル(塗り薬) | 攻めの治療 | 頭皮の血流を良くして、髪の毛を作る細胞に栄養を届ける |
このように、デュタステリドが抜け毛にブレーキをかける一方で、ミノキシジルが発毛のアクセルを踏むイメージです。 このチームプレイによって、抜け毛を減らしながら、新しい髪の毛を力強く育てていくことができます。 ただし、お薬を組み合わせる際は、必ず医師の診察と指示のもとで行うことが大切です。
AGA治療では、お薬の効果や体との相性を見ながら、お薬の種類を変更することがあります。 例えば、フィナステリドの効果が物足りない場合に、デュタステリドへ切り替えることがあります。
逆に、副作用などが心配な場合に、デュタステリドからフィナステリドに戻すことも考えられます。 どちらの場合も、ご自身の判断でお薬を変えることは絶対にやめてください。 お薬の切り替えは、医師が体の状態をしっかり確認した上で行う必要があります。
一般的な切り替え方法は、とてもシンプルです。
お薬を切り替えた後、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こることもあります。 これはヘアサイクルが整い始めるサインの一つですが、不安に感じるかもしれません。 気になることがあれば、どんな小さなことでも医師に相談しましょう。
AGA治療は、効果を実感し、維持するために長く続けることが大切です。 そのため、ご自身の生活スタイルに合った「通いやすさ」も、治療を続ける上で重要なポイントになります。
最近では、病院に直接行かなくても診察を受けられるオンライン診療も増えてきました。 それぞれの良い点と、注意すべき点を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
診療方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
オンライン診療 | ・通院の手間や時間がかからない ・どこにいても受診できる ・他の人に会う心配が少ない | ・医師が直接頭皮を診られない ・詳しい検査ができないことがある |
対面診療 | ・専用の機械で頭皮を詳しく診れる ・血液検査で体の状態を確認できる ・医師に直接会って相談できる安心感 | ・通院に時間や費用がかかる ・待ち時間が発生することがある |
最初の診察は対面でじっくり頭皮の状態を診てもらい、その後はオンラインで手軽に続ける、というように両方を組み合わせることも可能です。 無理なく治療を続けるために、最適な方法を医師と一緒に考えていきましょう。
今回は、AGA治療薬のフィナステリドとデュタステリドについて、効果の早さや作用、費用などの違いを解説しました。
一般的に、デュタステリドの方がより早く、高い発毛効果が期待できるとされています。しかし、効果には個人差があり、副作用のリスクや費用面も考慮して慎重に選ぶことが大切です。
どちらのお薬がご自身に合っているかは、薄毛の進行度や体の状態、ライフスタイルによって一人ひとり異なります。大切なのは、ご自身の判断で決めずに、専門の医師に相談することです。あなたの髪の悩みや治療への希望を伝え、納得のいく治療法を一緒に見つけていきましょう。
まずは一歩踏み出し、専門のクリニックへ気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
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