糖質制限で抜け毛が増える?薄毛との関係性や正しい摂取基準量を解説

糖質制限とは?

糖質制限とは、食事中の糖質を制限することで食後の血糖値の急上昇を抑え、血糖値のコントロールを目指す食事療法です。もともと糖尿病の治療法のひとつとして利用されていましたが、現在ではダイエットや肉体改造のための手段としても広まっています。

【糖質制限のメカニズム】
糖質を摂取すると血糖値(血液中のブドウ糖の量)が上昇します。すると、血糖値の上昇を抑えようとすい臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンは全身の細胞にブドウ糖を送り込み血糖値を下げる役割を持ちますが、それだけでなく余ったブドウ糖を脂肪に変換し蓄える働きを持ちます。「糖質をとりすぎると太る」といわれるのはこのためです。
糖質制限で糖質の摂取量を抑えることで、インスリンの分泌量が穏やかになり血糖値を安定させる効果、また体に脂肪が蓄積されにくくなり、ダイエット効果などが期待できるとされています。
糖質制限とは?

過度な糖質制限は薄毛や抜け毛につながる

過度な糖質制限によりエネルギー源となる糖質が不足すると、私たちの体はタンパク質でエネルギーを作り出そうとします。髪の毛の大部分はケラチンと呼ばれるタンパク質から構成されているため、エネルギー源としてタンパク質が利用されてしまうと髪の毛の生成に必要なタンパク質が不足する可能性があります。これにより、髪の毛の生成が阻害され薄毛や抜け毛につながる恐れもあるのです。

また、肌のハリやツヤを維持するのに欠かせないといわれるコラーゲンもタンパク質から作られます。コラーゲンは肌を若々しく保つだけでなく、発毛に関わる毛包幹細胞の維持にも関係しており、不足すると髪の毛の生成が妨げられる可能性も。このように過度な糖質制限は、タンパク質不足を招き薄毛や抜け毛の原因になり得るのです。

過度な糖質制限は薄毛や抜け毛につながる

糖質の過剰摂取も髪の毛が育ちにくくなる

糖質を過剰摂取すると、体内でタンパク質と余分な糖分が結びつき「AGEs(※)」が生成されやすくなります。このAGEsとは、老化を促進する物質でありシミやシワの原因になるだけでなく、動脈硬化や心筋梗塞などさまざまな疾患の原因になる物質です。

※AGEs(エージス):Advanced Glycation End Products:終末糖化産物

AGEsは全身の老化を促進することで知られていますが、髪の毛に関しても例外ではありません。私たちの髪の毛は、「毛乳頭細胞」から栄養供給を受けた「毛母細胞」が細胞分裂することで成長します。現在の研究では、毛乳頭細胞にAGEsが存在することがわかっており、AGEsが多くなると毛乳頭細胞から毛母細胞の働きを阻害する炎症物質が出るとされています。これにより、毛母細胞の細胞分裂がうまく機能しなくなり、髪の毛の生成が滞ることで薄毛につながると考えられています。

正しい糖質の摂り方

具体的に1日あたりどのくらいの糖質を取るのが好ましいのでしょうか。1日あたりの摂取量の目安と糖質を取るにあたってのポイントを紹介します。

1日の摂取目安を知る

厚生労働省によると1日あたりに摂取するエネルギー量の50〜60%を炭水化物(糖質)からとることを基準としています。これを踏まえ、1日あたりに必要な糖質の量は次の計算式を用いて調べることができます。

STEP1 標準体重を求める
身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg)
STEP2 1日の適正エネルギー量を求める
標準体重(kg)×身体活動量(※)(kcal/kg)= 適正エネルギー量(kcal/日)

※「身体活動量」は日常の活動量によって異なります。以下をご参照ください。

【低い:25〜30】歩行は1日1時間程度。デスクワークなど軽作業が多い職業。
【普通:30〜35】歩行は1日2時間以上。立ち仕事が多い職業。
【高い:35〜】1日1時間以上は力仕事に従事している職業など。
STEP3 炭水化物(糖質)の必要エネルギー量を算出する
適正エネルギー量(kcal)× 0.5~0.65(※)= 炭水化物の必要エネルギー量(kcal/日)

※炭水化物の摂取目安量:50〜65%

STEP4 糖質量を求める
炭水化物の必要エネルギー量 kcal/日 ÷ 4 = 糖質量(g)

活動量の少ない成人男性(1日あたり必要エネルギー2,000kcal、身長170cm)で計算例を考えてみましょう。

例の場合、標準体重は「1.7m×1.7m×22=63kg」です。これから適正エネルギー量を求めると、「63kg×30kcal/kg=1,890kcal/日」となります。このうち、炭水化物の必要エネルギー量は「1,890kcal×0.65=1,228kcal/日」。糖質は1gあたり4kcalなので、「1,228kcal÷4=307g」となり、307gが1日あたりの糖質摂取量の目安となります。

食べる順番を変え糖質の吸収を抑える

「野菜→タンパク質→炭水化物」の順番で摂取することで食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待 できます。

野菜に含まれる食物繊維には糖質の吸収を遅らせ、食後の血糖値上昇を穏やかにする効果があるといわれています。また、主菜であるタンパク質は「インクレチン」と呼ばれるインスリンの分泌を増やしたり、血糖を上げるホルモンである「グルカゴン」の分泌を抑えるホルモンの分泌を刺激し、食後血糖の上昇を穏やかにする効果があるといわれています。

しかし、毎食「主食・主菜・副菜」全てが揃った食事をとるのも難しいもの。例えば、ラーメンやうどんなどの麺類、丼ものなどは食物繊維やタンパク質が少なく、血糖値の急上昇を防ぎにくいメニュー。そのような場合は、サラダや汁物などをプラスするなどの工夫をすると良いでしょう。また、よく噛んでゆっくり食事をすることも血糖値の急上昇を防ぐためのポイントです。

正しい糖質の摂り方

糖質制限を行うなら摂取量を守り抜け毛を防ぐ

糖質は人間にとって大切な栄養素であり、過剰な制限は髪の毛が健やかに成長するのを妨げる原因になり得ます。そのため、自分にとっての正しい摂取量を知り、それを目安に過不足なく食事をコントロールすることが大切です。

摂取基準を満たし、十分な栄養を摂取しているのにもかかわらず抜け毛や薄毛が気になる場合は、「男性型脱毛症(AGA)」である可能性も考えられます。成人男性の薄毛の原因はほとんどがAGAだといわれており、前頭部や頭頂部に薄毛がみられるのが特徴とされています。そのため、「生え際が後退してきた」「つむじ周辺が薄くなってきた」などと感じる場合はAGAを疑ってみた方が良いかもしれません。

関連記事

薄毛や抜け毛でお悩みなら専門のクリニックへ

糖質制限で過剰に糖質が不足すれば薄毛や抜け毛の原因にもなり得ます。髪の毛の健やかな成長にはバランスの良い栄養摂取が欠かせませんので、自分にあった摂取量を守り過不足ないよう摂取することが大切です。

きちんとバランスの良い食事を心がけているのにもかかわらず、薄毛や抜け毛が気になるという場合はAGAである可能性も考えられます。AGAは進行性の脱毛症であるため、早期治療が大切です。AGAヘアクリニック(以下、当院)では、カウンセリングや診察は何度でも無料で行っています。薄毛や抜け毛の原因を知りたいという方、今後の対策方法を知りたいという方など、ぜひ一度当院までご相談ください。

監修医師のご紹介

AGAコラム

医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。

AGAヘアクリニック秋葉原本院

〒101-0021
東京都千代田区外神田3-12-8
住友不動産秋葉原ビル9階

診療時間10:00〜22:00
AGAヘアクリニック大宮院

〒330-0802
埼玉県さいたま市大宮区宮町1-67
大宮あづまビル5階

診療時間10:00〜22:00
  • 当院は完全予約制でございます。
  • 初回診療の最終受付時間は21:00です。

TOPに戻る