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亜鉛と薄毛の関係とは?亜鉛が髪の毛(薄毛・抜け毛)に与える効果について

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薄毛に悩んでいるあなたは、もしかしたら亜鉛不足かもしれません。亜鉛が不足すると髪の成長を阻害し、薄毛や抜け毛の原因となることも。

実は日本人の約4人に1人が亜鉛不足と言われています。現代人の食生活では、不足しがちなのが現状です。

この記事では、亜鉛と薄毛の関係性について詳しく解説し、効果的な亜鉛の摂取方法やサプリメントの選び方まで紹介します。さらに薄毛治療と亜鉛の関係性についても触れ、薄毛改善に役立つ情報をお届けします。

目次

    亜鉛と薄毛の関係:亜鉛が髪に与える主な効果

    亜鉛は、髪の毛の成長を促すために重要な役割を果たしています。髪の毛はケラチンというタンパク質からできていますが、亜鉛はケラチンの生成に大きく関わっており、健康な髪を維持するために必要不可欠です。そのため、亜鉛が不足すると髪の毛が細く弱くなってしまうことがあります。

    例えば、家を建てる時のことを想像してみてください。木材や釘などの材料が十分になければ家は完成しませんよね? 亜鉛はまさに髪の毛を作るための材料を供給し、丈夫な家を建てるように、健康な髪の毛を育てる手助けをしているのです。

    さらに亜鉛は細胞分裂を助ける働きもあり、新しい細胞が次々と作られることで髪の毛の成長が促進されます。


    薄毛の原因としての亜鉛不足

    亜鉛が不足すると髪の毛の成長が滞り、薄毛や抜け毛の原因となることがあります。

    私たちの体は、毎日新しい細胞を作り出して古い細胞と入れ替えています。これを新陳代謝といいますが、髪の毛もこの新陳代謝によって成長しています。しかし亜鉛が不足するとこの新陳代謝がうまくいかず、新しい髪の毛が十分に作られなくなってしまいます。

    亜鉛不足は、食生活の乱れや偏り、過度なダイエットなどによって引き起こされます。また特定の疾患や薬の副作用によって亜鉛の吸収が阻害されることもあります。

    例えば、外食やコンビニ食が多い、インスタント食品や加工食品をよく食べる、野菜や果物が不足しているなどの食生活は亜鉛不足に陥りやすいと言えます。

    また亜鉛には頭皮の健康を保つ働きもあります。亜鉛が不足すると、頭皮が乾燥しやすくなったり、フケやかゆみが出やすくなったりするなど、頭皮環境が悪化し、髪の毛の成長をさらに阻害してしまう可能性があります。

    亜鉛が関わる毛髪の生理機能

    亜鉛は髪の毛の成長サイクル(ヘアサイクル)にも深く関わっています。ヘアサイクルは「成長期」「退行期」「休止期」の3つの段階に分かれており、健康な状態であれば、このサイクルが規則正しく繰り返されることで髪の毛は成長していきます。

    亜鉛はこのヘアサイクルを正常に保つために必要な栄養素です。亜鉛が不足すると、ヘアサイクルが乱れ、髪の毛が十分に成長する前に抜け落ちてしまうことがあります。

    植物に例えると亜鉛は、植物がしっかりと根を張り、成長するための栄養分のようなものです。亜鉛が不足すると、植物は栄養不足になり、成長が阻害されてしまいます。髪の毛も同様に亜鉛が不足すると健康な成長を維持することが難しくなってしまうのです。

    亜鉛不足がもたらす健康リスク:髪以外の影響

    亜鉛は髪の毛の成長だけでなく、健康を維持するために欠かせない栄養素です。 体全体の約5~10%の酵素の働きを助ける縁の下の力持ち的存在で、不足すると様々な影響が出ます。 例えば、細胞分裂、免疫、代謝、味覚、視覚など多岐にわたる体の機能に関わっています。 まるでたくさんの楽器で構成されたオーケストラを指揮する指揮者のように、亜鉛は様々な体の機能がスムーズに働くようにサポートしています。

    亜鉛不足による身体の不調

    亜鉛が不足すると私たちの体は本来の力を発揮できず、様々な不調が現れます。

    例えば、風邪をひきやすくなる、傷の治りが遅くなる、味覚が鈍くなるといった症状は、多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。 これらの症状は免疫力の低下や細胞の再生能力の低下によって引き起こされます。 亜鉛は免疫細胞の働きを助けたり、皮膚や粘膜の修復を促したりすることでこれらの症状を防いでいるのです。

    また亜鉛は味覚や嗅覚にも深く関わっています。 亜鉛が不足すると味蕾(みらい)と呼ばれる、舌にある味を感じる器官の働きが鈍くなり、味を感じにくくなってしまいます。 そのため食事が美味しく感じられず、食欲不振に陥ることもあります。

    さらに精神的な不調にもつながる可能性があります。 亜鉛は神経伝達物質の合成や脳の神経細胞の保護にも関わっているため、不足するとイライラしやすくなったり、集中力が低下したりすることがあるのです。

    髪以外の改善が期待できる健康効果

    亜鉛は私たちの体の様々な機能に関わっており、積極的に摂取することで様々な病気の予防や健康増進効果が期待できます。

    例えば、亜鉛には免疫力を高める効果があります。 免疫力が高まると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなるだけでなく、がん細胞の増殖を抑える効果も期待できます。 亜鉛は免疫細胞の働きを活性化したり、免疫グロブリンという、体を守るタンパク質の産生を促進したりすることで、免疫力を高めていると考えられています。

    また亜鉛には、傷の治りを早める効果もあります。 皮膚や粘膜の細胞分裂を促進する働きがあるため、傷口の修復を早める効果があります。 そのため怪我や手術後の回復を早めたい場合にも亜鉛の摂取が推奨されます。

    さらに亜鉛には、抗酸化作用もあります。 抗酸化作用とは活性酸素による細胞のダメージを抑える働きです。 活性酸素はストレスや紫外線、喫煙などによって体内に発生し、細胞を傷つけ、老化や様々な病気の原因になると考えられています。 亜鉛がこの活性酸素を除去する酵素の働きを助けることで、細胞の酸化を防ぎ、老化や病気から体を守っているのです。

    亜鉛不足症状の早期発見法

    亜鉛は不足していても自覚症状が現れにくいため、自分が亜鉛不足かどうかを判断することは難しく、血液検査によって体内の亜鉛の状態を正確に把握することが必要になるケースもあります。

    しかし日頃から自身の体調の変化に気を配ることで、亜鉛不足のサインに気づくことができます。

    例えば、爪に白い斑点が出たり、口角炎ができやすくなったりするのも亜鉛不足のサインとして知られています。

    こういった症状は、亜鉛不足以外にも様々な原因で起こる可能性がありますが複数の症状が重なっている場合は、亜鉛不足の可能性も考慮し、食生活の見直しやサプリメントの利用を検討してみましょう。

    亜鉛の摂取方法:効果的な摂取法と注意点

    食事から効率よく亜鉛を摂取するにはどんな食材を選べば良いのでしょうか? 亜鉛は様々な食品に含まれていますが、食品によって含有量が大きく違います。

    例えば、亜鉛を豊富に含む食材として有名な牡蠣。亜鉛不足で悩んでいる患者さんに「毎日牡蠣を1kg食べ続けてください!」なんて、さすがに言えませんよね?

    そこで今回は普段の食事で無理なく亜鉛を摂取する方法とサプリメントで効率的に補う方法の2つをご紹介しましょう。

    亜鉛を含む食品リスト

    亜鉛は特定の食品に偏って多く含まれているわけではなく、様々な食品に少しずつ含まれています。毎日の食事の中で意識して亜鉛を摂取することが大切です。

    特に亜鉛を多く含む食品としては、牡蠣などの魚介類、牛肉やレバーなどの肉類、卵、大豆製品などが挙げられます。これらの食品をバランスよく食事に取り入れるように心がけましょう。

    食品含有量(100gあたり)目安量
    牡蠣(生)13.2mg約80g
    豚レバー(焼き)6.9mg約150g
    牛肉(肩ロース、焼き)4.1mg約250g
    チーズ(プロセスチーズ)3.6mg約300g
    納豆3.4mg約300g
    木綿豆腐0.8mg約1.2kg
    ご飯(白米、精白米)0.8mg約1.2kg

    この表を見ると牡蠣は他の食品に比べて、群を抜いて亜鉛含有量が多いことがわかりますね。しかし毎日牡蠣ばかり食べるわけにはいきません。

    そこで例えば、朝食には納豆と豆腐、昼食には牛肉、夕食には魚、といったように様々な食品を組み合わせて、バランス良く亜鉛を摂取するように心がけましょう。

    亜鉛サプリメントの種類と選び方

    食生活の改善を心がけても、どうしても十分な量の亜鉛を摂取するのが難しいと感じる場合はサプリメントで補うことも有効な手段です。

    亜鉛サプリメントには「グルコン酸亜鉛」「硫酸亜鉛」「クエン酸亜鉛」「ピコリン酸亜鉛」など、様々な種類があります。

    種類特徴選び方のポイント
    グルコン酸亜鉛吸収率が高く、比較的安価であるため、初めての方におすすめです。価格と吸収率のバランスを重視する方におすすめです。
    硫酸亜鉛安価ですが、吸収率はグルコン酸亜鉛よりも劣ります。価格重視の方におすすめですが、吸収率の低さを考慮して摂取量を調整する必要があります。
    クエン酸亜鉛吸収率が良く、胃腸への負担が少ないとされています。胃腸が弱い方や、吸収率を重視する方におすすめです。
    ピコリン酸亜鉛吸収率が非常に高いとされています。吸収率を特に重視する方におすすめです。

    種類によって吸収率や価格、胃腸への負担などが異なりますので自分に合った種類を選ぶようにしましょう。

    初めて亜鉛サプリメントを飲む方は、吸収率が高く、比較的安価な「グルコン酸亜鉛」から試してみるのが良いでしょう。

    亜鉛サプリを摂取するタイミング

    亜鉛サプリメントは、いつ摂取しても構いませんが、食後に摂取するのがおすすめです。食事と一緒に摂取することで食品中の他の栄養素と一緒に吸収されやすくなるため、より効率的に亜鉛を補給できます。

    食後に飲むのを忘れてしまったら、食間や寝る前に摂取しても問題ありません。サプリメントは、あくまで健康をサポートするものであり、薬ではありませんのであまり神経質にならずに、毎日忘れずに飲むことが大切です。

    サプリメントの適切な摂取量

    亜鉛サプリメントはたくさん摂取すれば良いというわけではありません。過剰摂取は、吐き気や嘔吐、下痢などの副作用を引き起こす可能性があります。

    適切な摂取量は年齢や性別によって異なります。厚生労働省が推奨する摂取量を参考に過剰摂取にならないように注意しましょう。

    年齢/性別推奨量(1日あたり)上限量(1日あたり)
    男性18歳以上12mg40mg
    女性18歳以上9mg30mg

    サプリメントを摂取する場合は、必ずパッケージに記載されている用法・用量を守り、安全に摂取するようにしてください。

    亜鉛サプリメント摂取時の注意点

    ・亜鉛は、銅や鉄などのミネラルの吸収を阻害する可能性があります。そのため複数のサプリメントを摂取する場合は摂取間隔を空けるなど注意が必要です。

    ・亜鉛サプリメントを摂取すると、抗生物質や一部の薬の効果を弱める可能性があります。持病がある方や薬を服用している方は医師に相談してから摂取しましょう。

    ・亜鉛サプリメントの中には、アレルギー反応を引き起こす可能性のある成分が含まれている場合があります。原材料を確認し、心配な場合は医師に相談するようにしてください。

    亜鉛と薄毛治療:併用する治療法を理解する

    薄毛治療と聞いて、育毛剤や発毛剤を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし薄毛の原因は人それぞれ異なり、その治療法も一つではありません。

    亜鉛サプリメントとAGA治療薬の関係

    AGA(男性型脱毛症)治療薬は、男性ホルモンの働きを抑制することで薄毛の進行を遅らせる効果があります。AGA治療薬には、フィナステリドやデュタステリドといった成分が含まれており、これらの成分が男性ホルモンの生成を抑えることで薄毛の原因となる物質の生成を抑制します。

    亜鉛は、AGA治療薬の効果を直接的に高めるわけではありませんが、髪の毛の成長に必要な栄養素であるため、AGA治療薬の効果を最大限に引き出すために補助的な役割を果たすと考えられています。

    薄毛にお悩みならAGA専門クリニックへ

    亜鉛不足が薄毛の原因となっている可能性もあります。亜鉛不足は、髪の成長を阻害するため、意識して摂取することが大切です。

    AGAヘアクリニック(ヘアクリ)では、薄毛治療に専門的な知識と経験を持つ医師が在籍しており、患者様一人ひとりの症状や体質に合わせた最適な治療プランを提案しています。

    薄毛や抜け毛、AGA治療薬との併用など、髪の毛に関するお悩みをお持ちの方はお気軽にAGAヘアクリニックにご相談ください。

    まとめ

    亜鉛は髪の毛の成長に欠かせない栄養素で、不足すると薄毛や抜け毛の原因となる可能性があります。亜鉛はケラチンの生成を助け、細胞分裂を促進することで健康な髪を育みます。亜鉛不足は食生活の乱れや偏り、過度なダイエットなどによって引き起こされます。

    亜鉛は髪の毛の成長だけでなく、免疫力や傷の治癒、抗酸化作用など、様々な健康効果も期待できます。亜鉛は牡蠣、レバー、牛肉、卵、大豆製品など様々な食品に含まれています。食事で摂取するのが難しい場合は亜鉛サプリメントで補うことも有効です。

    薄毛でお悩みの方は、亜鉛の摂取と併せて専門医に相談し、適切な治療を受けてください。

    出典元・参考URL
    • Berger MM, Shenkin A, Schweinlin A, Amrein K, Augsburger M, Biesalski HK, Bischoff SC, Casaer MP, Gundogan K, Lepp HL, de Man AME, Muscogiuri G, Pietka M, Pironi L, Rezzi S and Cuerda C. “ESPEN micronutrient guideline.” Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland) 41, no. 6 (2022): 1357-1424.

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