AGA（男性型脱毛症）の治療は自由診療に分類されるため健康保険が適用されず、全額自己負担となってしまいます。そのため治療費が高額になりやすく、経済的な負担が大きくなってしまうことに不安を感じる方もいるかもしれません。この記事ではAGA治療における医療費控除の制度について解説していきます。

AGA治療にかかる医療費控除の詳細

AGA治療は基本的に医療費控除の対象外ですが、「治療目的」で行われたと認められれば、医療費控除の対象となる可能性があります。医療費控除とは1年間（毎年1月1日～12月31日）にかかった医療費の合計額が一定額を超えた場合、その超えた分に応じて所得税が還付される制度です。

医療費控除の対象となるAGA治療の内容

「薄毛を予防したい」「髪を増やして見た目を良くしたい」といった美容目的で行われる治療は、医療費控除の対象となりませんので注意が必要です。具体的な内容については税務署や専門家に相談することをおすすめします。

医療費控除の条件

医療費控除の対象となるためには、いくつかの条件を満たしている必要があります。

1. 医療費控除を受けられる人
   医療費控除は、原則として自分自身または自分と生計を共にする配偶者や親、子などの医療費を負担した人が受けることができます。例えば親御さんがあなたの治療費を負担した場合、医療費控除を受けられるのは親御さんになります。
2. 医療費控除の対象となる医療費
   医療費控除の対象となるのは、診察費、治療費、薬剤費、入院費など、医療のためにかかった費用です。ただし健康食品やサプリメント、ビタミン剤などの購入費用は医療費控除の対象外となります。医師から処方された薬であっても、OTC医薬品と呼ばれる薬局で購入できる市販薬も医療費控除の対象外なので注意が必要です。
3. 医療費控除の適用範囲
   医療費控除は、1年間（1月1日から12月31日まで）にかかった医療費の合計額が一定の金額を超えた場合に適用されます。医療費控除を受けるためには、1年間にかかった医療費の合計額が10万円またはその年の総所得の2％のいずれか少ない方の金額を超えている必要があります。

医療費控除の手続き方法と必要書類

医療費控除申請の流れ

医療費控除を受けるための流れは、以下のようになります。

1. 医療費の記録と領収書の保管
   医療費控除を受けるためには、年間を通じて支払った医療費を記録し、領収書（医療費控除の明細書でも可）を保管しておく必要があります。
   家計簿アプリなどを活用したり、専用のファイルを作成したりするなど、ご自身に合った方法で、領収書を整理・保管しておきましょう。
2. 確定申告書類の作成と提出
   確定申告の時期（毎年2月16日～3月15日）になったら、税務署へ確定申告書を提出します。確定申告書には、医療費控除に関する項目がありますので、そこでAGA治療で支払った医療費を申告します。
   近年では、e-Tax（国税電子申告・納税システム）を利用することで、自宅のパソコンやスマートフォンから電子的に確定申告を行うことも可能です。
3. 還付金の受取
   確定申告の内容に基づき、税務署が医療費控除の適用を判断し、還付金がある場合は指定の口座に振り込まれます。
   還付金は確定申告書を提出してから1ヶ月から2ヶ月後くらいに、指定した金融機関の口座に振り込まれます。

必要な書類とその準備方法

医療費控除を受けるために必要な書類は以下のとおりです。

書類名	説明	準備方法
確定申告書	医療費控除を含む、所得や税金を申告するための書類	税務署や国税庁のウェブサイトから入手できます。
医療費控除の明細書	医療費控除を受けるために、医療費の明細を記入する書類	税務署や国税庁のウェブサイトから入手できます。確定申告書を作成する際に、医療費控除の明細書を作成する必要があります。
医療費の領収書	AGA治療を受けた際に受け取る領収書。病院やクリニックによって発行される医療費控除の明細書でも代用可能です。	治療を受けた医療機関で発行されます。確定申告書を提出するまで大切に保管しておきましょう。
源泉徴収票	サラリーマンの場合、給与から源泉徴収された税金の額が記載された書類	勤務先から年末調整の際に交付されます。
印鑑	確定申告書に押印する印鑑	認印で問題ありません。
本人確認書類	運転免許証、マイナンバーカードなど	確定申告書の内容を確認するために必要となる場合があります。
預貯金口座の通帳またはキャッシュカード	還付金を受け取るための口座情報を確認する際に必要です。	還付を受ける金融機関のものをご用意ください。還付金は、指定した金融機関の口座に振り込まれます。

確定申告での医療費控除の記入方法

確定申告書には医療費控除に関する項目があります。その項目に医療費の合計金額などを記入します。医療費控除の対象となるのは、実際に支払った医療費から、保険金などで補填される金額を差し引いた金額です。自己負担額が10万円を超える場合に医療費控除を受けることができます。

医療費控除の計算方法は少し複雑なので、国税庁のウェブサイトなどを参考にしながら、正確に記入するようにしましょう。

医療費控除を受けるためには、確定申告書に必要事項を記入し、医療費控除の明細書や医療費の領収書などの必要書類を添付して、税務署へ提出する必要があります。

e-Taxを利用する場合には、確定申告書の内容を電子的に送信し、必要書類をデータとして添付します。

医療費控除による還付金の計算方法

医療費控除を受けるためには、確定申告書に医療費の金額などを記入して税務署に提出する必要があります。

「確定申告なんて難しそう…」

そう思った方もいるかもしれません。安心してください。還付される金額は、医療費の金額や所得によって異なりますが、計算方法を理解しておくことで、あらかじめある程度の目安をつけることができます。

還付金額の計算に必要な情報

医療費控除の還付金額を計算するには、以下の情報が必要です。

1. 医療費の総額: 1年間（1月1日から12月31日まで）に支払った医療費の合計金額です。
2. 所得金額: 1年間の収入から必要経費などを差し引いた金額です。
3. 控除限度額: 所得金額に応じて控除できる医療費の上限額が定められています。

これらの情報をもとに、以下の計算式で還付金額を算出します。

還付金額 ＝（医療費の総額 − 控除限度額）× 所得税率

例えば、年間の所得金額が400万円、医療費の総額が20万円、所得税率が10％の場合、控除限度額は10万円なので還付金額は（20万円 − 10万円）× 10％ ＝ 1万円となります。

医療費の合計をどう集計するか

医療費の合計金額は、領収書などの証拠書類に基づいて計算する必要があります。医療費控除の対象となる費用には、病院での診察費や治療費、薬代、入院費などがあります。

ただしすべての費用が対象となるわけではなく、例えば健康食品やサプリメント代、美容目的の治療費などは医療費控除の対象外となります。

医療費控除の対象となる医療費には、以下のようなものがあります。

• 診察費
• 治療費
• 薬代
• 入院費
• 手術費
• 検査費用
• 通院費（電車賃、バス代、タクシー代など。ただし自家用車での通院は認められません。）

AGA治療は実績のあるクリニックで受けることが大切

AGA治療は自由診療のため、クリニックによって治療内容や費用が大きく異なる点が特徴です。そのため、ご自身の予算や治療目標に合ったクリニックを選ぶことが大切です。

例えば、Aクリニックではフィナステリドとミノキシジルの処方のみを低価格で行っている一方で、Bクリニックでは毛髪診断や血液検査などを実施した上で、患者さん一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイド治療を提供しているケースもあるでしょう。

費用面だけで見ると、Aクリニックの方が魅力的に思えるかもしれません。しかし、Bクリニックのように、より詳細な検査や丁寧なカウンセリングを行っているクリニックの方が、結果的に症状の改善が早く、トータルコストで考えると安価になる可能性もあります。

AGA治療は長期戦となるケースも多いです。効果を実感できる適切な治療を受けながら、経済的な負担を軽減するためにも、実績のある信頼できるクリニックを選びが重要です。

AGA治療に関するご相談はAGAヘアクリニックへ

AGAヘアクリニックは、薄毛・AGA治療を専門とするクリニックです。一人ひとりの患者さんの悩みに寄り添い、最適な治療プランを提案いたします。治療費が高額になりがちなAGA治療ですが、患者様が安心して治療を継続できるよう、医療費控除に関するサポートも充実しています。AGA治療をご検討中の方は、ぜひお気軽にAGAヘアクリニックにご相談ください。AGAヘアクリニックは、オンライン診療にも対応しており、全国どこからでも受診が可能です。プライバシーにも配慮した診察環境で、患者様は安心して治療を受けていただけます。