AGAの基礎知識
「円形脱毛症」をご存知の方は、とても多いことでしょう。「10円ハゲ」とも呼ばれ、一般的にはストレスが原因だと噂されています。円形脱毛症は自然に治るものと考える人もいますが、実は再発のリスクがとても高く、かつ進行すると治療が困難な病気です。せっかく治ったと思った矢先に、別の場所で脱毛が起こることも十分考えられます。
今回のAGAタイムスでは、そんな円形脱毛症の原因やその症状、また再発を防止する対策などについて詳しく解説します。

円形脱毛症とは、円形や楕円形に髪が抜ける症状のことです。一般的には頭髪に10円玉サイズの脱毛が見られる状態をイメージしがちですが、実際には様々なパターンがあります。
代表的なものは前述の通り「10円ハゲ」と呼ばれる小さな円状のものから、頭部全体に広がるもの、眉毛やまつ毛、さらには体毛に及ぶ重度のものまで症状は多岐にわたります。
一般的に自覚症状はないといわれますが、円形脱毛症の疑いがある場合には、脱毛前や活動期に以下のような症状がみられるといわれています。
初期症状に起こる、痒みや違和感などで円形脱毛症を自覚する方はほとんどいません。少し引っ張ったりするだけで痛みもなく髪の毛が抜け落ちるようになったり、脱毛斑が見えるほど広がる活動期にようやく円形脱毛症を自認するケースが多いでしょう。
上記以外に円形脱毛症の影響でよくみられる症状には、慢性期に起こる病巣部のわずかな陥凹(かんおう)もあります。また重症の際は、眉毛や睫毛、髭はもとより全身のあらゆる種類の毛髪が脱落する、爪甲に小さな点状陥凹がみられるなどといった症状がみられます。
円形脱毛症は、脱毛の状態や進行状況によって以下のように分類されます。

このように、一般的な単発型の円形脱毛症は自然治癒することも多く、あまり深刻に考える必要はありません。しかし重度になると、治療を受けても極めて治癒がむずかしいケースすらあるのです。
自己免疫疾患を発症する本当の原因については詳しく分かっていないものの、円形脱毛症になりやすい人の特徴として、以下のような要素があります。
この二つは、あくまで円形脱毛症患者が統計的に持ち合わせている要素であり、どちらかに当てはまるからといって必ず円形脱毛症になるわけではありません。また反対に、詳細な発症機序が特定されていないので、どの要素も当てはまらないからといって安心もできないことも事実です。
アトピー性疾患や内分泌疾患の既往がなく、個々の脱毛巣の最長存続時間が1年以内である少数の脱毛斑の場合は、80%程度の患者が1年以内に毛髪が回復することが本邦で報告されていますが、再発する例も少なくありません。
欧米の複数の施設の報告によると、34~50%の患者は1年以内に毛髪が回復しますが、 14~25%は全頭型や汎発型へ移行するといわれています。その場合の回復率はわずか10%以下と考えられています。
また17年間にわたり経過を観察した報告によると、成人では脱毛面積が25%未満の場合は68%が、50%未満の場合には32%が回復しますが、より広範囲に脱毛面積が広がっている方の場合は回復率はたったの8%でした。また、15歳以下で発症した場合や蛇行型の回復率も低いといわれています。
これらのことから、円形脱毛症は再発、別の型に発展しやすい脱毛症であるといえるでしょう。
アトピー性皮膚炎などの合併症として現れることが多い円形脱毛症ですが、アトピー性皮膚炎の合併症例の予後については相反する報告が結論付けられていません。また近年では、急速に進行するが回復が早く、短期的には予後良好な病型が提唱されるなど、その症状は人により様々です。したがって、「多くの人がそうだから」と安易に自己判断をするのはやめましょう。再発の兆しがみられる場合は、ぜひとも早いうちに病院でしっかり診察してもらうことをおすすめいたします。
特定の疾患の合併症でない限り円形脱毛症の原因ははっきりしないため、明確に「これを行えば大丈夫」という方法はありません。
人体の正常な発育や代謝、細胞の修復などを促しているホルモンの一種「成長ホルモン」は、健康な髪の毛の生育において非常に重要な役割を担っています。成長ホルモンは睡眠中に最も分泌されることがわかっており、質の良い睡眠ほど分泌が活発化するとされています。そのため、正常な育毛を促すには日頃から良質な睡眠をとるよう心がけることが大切です。
質の良い睡眠をとるためには、睡眠前の準備や十分な睡眠時間の目安などを知っておくとよいでしょう。個人差はありますが、おおよそ6~8時間程度の睡眠が理想的な睡眠時間といわれています。また睡眠時間の確保と同様に、睡眠の質を高めるための準備を行うことも重要。具体的には以下のような方法があります。
体に備わる機能の正常な働きを維持するためには、バランスの取れたエネルギー摂取が不可欠です。そのためには栄養バランスの整った食事の摂取を心掛けましょう。
公益社団法人日本産科婦人科学会、また公益社団法人日本産婦人科医会は、以下のような方法を取り入れるよう提唱しています。
心身相関という言葉があるように、心の健康と体の健康は表裏一体です。ストレスの蓄積は自律神経の乱れや血行不良、免疫力低下、ホルモンバランスの乱れを引き起こします。「ストレス社会」ともいわれる昨今の世の中において、ストレスを受けないことはむずかしいため、せめて定期的にストレス発散する機会を設け、ストレスを貯めないことを意識しましょう。
音楽鑑賞やスポーツ、カラオケ、旅行など、趣味に没頭できる時間を確保したり、アロマテラピーやマッサージなど、リラックス・リフレッシュ効果があるとされる方法を取り入れてみましょう。自分に適した方法で上手にストレス解消に励んでください。
適度な運動は代謝や血流の改善、ストレス解消などに役立つため、女性ホルモンのバランスを保つためには大切です。有酸素運動やストレッチ、軽い筋肉トレーニングなど体への負担をかけすぎない程度の運動を自分に合ったペースで継続するとよいでしょう。
有酸素運動はウォーキング、サイクリング、エアロビクス、水泳など長時間続けやすいものがお勧めです。ストレッチや体操は筋肉をほぐして血流を促進してくれます。起床時や就寝時に行うとよいでしょう。
筋肉トレーニングはホルモンバランスを保ちやすい体づくりにお勧めです。基礎代謝量を増やし、健やかな体内環境を育むだけでなく、引き締まった体をつくるためにも役立ちます。
より詳しい対処法について知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
【関連記事】
ここまでに紹介した内容から、単発型あるいは少数の脱毛斑(数個程度) の症例の場合、発症後1年以内は経過を観察するだけでもよいといえます。しかし、症状の重さや変化の度合いは人によって大きく異なるため、予後に問題がないかきちんと定期的に診察を受けてください。
また全頭型や汎発型の場合は、体力的にも精神的にも無理を続けるよりは治療を断念し、かつら・ウィッグなどを使用して前向きに生活するよう指導を受けることもあるかと思います。心に折り合いをつけるのは簡単なことではありませんが、少しでも“普段通りの生活を取り戻すための術”として、それらのアイテムの使用を検討してみるのもおすすめです。
前述の通り、円形脱毛症は特定の行為や治療を行うことですぐに治ったり、再発が防げるものではありません。
一度は症状が回復したとしても、いつ再発するか分からないような漠然とした不安を抱えるのはとても辛いことかと思いますが、円形脱毛症に限らず、どのような疾患に関しても心身の健康は絶対条件です。まずは医師の診断を受け、しっかりと治療やケアの指導を受けながら、自分でもより良い生活習慣を積極的に取り入れて、健やかな生活習慣を意識してみてください。
また、心に負担をかけることも良くないので、あまり病気のことを考えすぎないように趣味の時間や気の置けない人と関わる時間を多く設けたり、治療の間はウィッグを活用したりして、ストレスを貯めないような生活を心がけて気長に病気と向き合いましょう。
局所的ではなく全体的に髪の毛が薄くなってきているという場合は、別に原因があり、薄毛の症状が進行している可能性も考えられるので、早めに診察を受けて原因を特定すべきでしょう。
AGAヘアクリニックなら豊富な薄毛の知識と多くの症例をもとに、薄毛の原因を導き出し患者様お一人おひとりの症状に合った最善の治療を提案できます。一般的な皮膚科よりもプライバシーに配慮された院内であり、薄毛治療が初めての方でも治療が始めやすい環境です。診察や相談は初診に限らず何度でも無料、万が一当院では治療を施せない症状であっても他の病院を紹介することも可能なので、薄毛が少しでも気になる方は、ぜひお気軽にご相談にいらしてください。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。