AGAの基礎知識
インスリンの働きが弱まることによって起こる糖尿病。さまざまな症状や合併症を併発しやすい糖尿病ですが、その一つに抜け毛の症状を訴える方がいるようです。実際のところ抜け毛と糖尿病にはどのような関係性があるのでしょうか。
今回のAGAタイムスでは、糖尿病と抜け毛の関係性についてくわしく解説していきます。

まずはじめに、糖尿病がどのような病気であるのか確認していきましょう。
人が体や脳を動かすためには「ブドウ糖」という糖質エネルギーが必要です。ブドウ糖は血液により全身へ運ばれ、エネルギーとして消費されます。血液中のブドウ糖の量は膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンが調整しており、ブドウ糖の血中濃度(血糖値)が高くなった際は余分なブドウ糖が筋肉や脂肪に貯蔵されることで血中のブドウ糖濃度は正常に保たれています。
しかし、糖尿病になるとインスリンの分泌量が不足したりインスリンの働きが不十分になり、血中のブドウ糖濃度が高いままとなってしまうのです。

糖尿病には1型と2型の2種類があります。それぞれの特徴をみていきましょう。
| 1型糖尿病 | 2型糖尿病 | |
|---|---|---|
| 発生機序 | 主に自己免疫を基礎とした膵β細胞破壊、HLAなどの遺伝因子に何らかの誘因・環境因子が加わって起こる。他の自己免疫疾患(甲状腺疾患など)の合併が少なくない | インスリン分泌の低下やインスリン抵抗性をきたす複数の遺伝因子に、過食(とくに高脂肪食)、運動不足などの環境因子が加わってインスリン作用不足が生じて発症する |
| 家族歴 | 家系内の糖尿病は2型の場合より少ない | 家系内血縁者にしばしば糖尿病がある |
| 発症年齢 | 小児〜思春期に多い。中高年でも認められる | 40歳以上に多い。若年発症も増加している |
| 肥満度 | 肥満とは関係がない | 肥満または肥満の既往が多い |
| 自己抗体 | GAD抗体、IAA、IA-2抗体、ZnT8抗体などの陽性率が高い | 陰性 |
出典:日本糖尿病学会 「糖尿病治療ガイド2018-2019」
糖尿病は自覚症状があまりなく“気づきにくい疾患”といわれています。高血糖になった際に現れる症状は普通に生活していても起こることがあるほか、人によっては全く自覚症状が出ないケースもあるため、気づかないまま進行してしまうことがあります。また前述の通り2型糖尿病は徐々に進行するため、自覚症状が出る頃には重症化し合併症を併発しているケースも稀ではありません。
糖尿病は高血圧や脂質異常症を併発している症例も多く、大血管も障害を受け、動脈硬化などを引き起こすリスクが高まります。これらの血管障害により血流が阻害されると、育毛環境にも悪影響を与える可能性があるのです。
健康な髪の毛を維持するためには、血液から運搬される栄養素が必要不可欠。また、血液によって不要な老廃物などを排出することも大切です。そのため、良好な血液循環が阻害されてしまうと健やかな育毛環境の維持が困難になり、脱毛症状につながってしまう可能性があります。
糖尿病の症状の一つとして起こりうる脱毛のメカニズムを明確に解析している研究結果は、まだありません。しかしながら、糖尿病患者において脱毛症状がみられたという症例が報告されており、相関関係をうかがい知ることはできます。
脱毛症状がある場合は、適切な治療に必要な情報として医師に伝えるとよいでしょう。また糖尿病は命に関わる危険な合併症を引き起こすことがあります。健康診断などを定期的に受け、血糖値が高くならないよう日頃から気をつけておくことが重要です。
糖尿病と脱毛症の直接的な関係性はまだ証明されていません。しかし、毛細血管のような細血管の障害が育毛状態を悪化させる可能性は充分考えられますし、運動不足や偏った食事はすべて抜け毛のリスクになります。脱毛を予防改善するためにも健康な心身維持を心がけましょう。
糖尿病患者の中には、脱毛症状がみられるケースも報告されています。糖尿病で併発する可能性のある脱毛症には、「円形脱毛症」「AGA」 「FAGA(FPHL)」が挙げられます。それぞれ、どのような脱毛症であるかくわしくみていきましょう。
糖尿病を患った場合、上記のような脱毛症状を併発する恐れがあるとされています。AGAの治療のために血液検査をしたことがきっかけで糖尿病に気づくケースもあります。
台湾で、5年に渡り「糖尿病と心臓病とAGAの関係について」の調査が行われました。
調査によると、完全なデータが得られた7126人の被験者(2429人の男性と4697人の女性)を57か月間追跡調査したところ糖尿病と心臓病による死者が70人確認されました。また、脱毛症状が中度~重度のAGA被験者は、脱毛症状が軽度~通常のAGA被験者と比較して「糖尿病や心臓病による死亡リスクが高い」という結果が出ました。
糖尿病患者において、AGAによる脱毛症状の進行具合は病状を知らせるサインともなります。糖尿病の疑いがある方で抜け毛や薄毛の症状がみられる場合は、適切な治療法を検討するためにも医師への現状の報告や相談を徹底することが重要です。
糖尿病に罹患していない場合でも 糖質の摂りすぎによって薄毛を招く可能性があります。それは「糖化」による老化のリスクと関連しています。
糖化は、過剰に摂取しすぎた糖質と体を構成するタンパク質が結びつき、劣化したタンパク質「AGEs(終末糖化産物)」に変化することで起こります。タンパク質と糖質を含む食品を一緒に加熱調理することでもAGEsが生成されるといわれており、摂取することでAGEsを体内に取り込んでしまう可能性があります。
AGEsは軟骨細胞などにおいて、生体内におけるさまざまな炎症症状を引き起こす原因因子の発現を強めるとされています。この炎症症状を引き起こす原因因子は、髪の毛を生成する「毛母細胞」の働きを阻害する可能性も示唆されています。
AGEsの発生を抑えるためには、糖質の過剰摂取をしないことが大切です。とはいえ、糖質は人間の体にとっては必要なエネルギー源であるため、完全に断つのではなく調理方法などを工夫してAGEsを極力増やさないよう心がけましょう。
前述の通り、食事を作る際の調理方法を見直すことでAGEsの摂取量を抑えることが可能です。
調理法において、「生」→「蒸す・ゆでる」→「煮る」→「炒める」→「焼く」→「揚げる」の順にAGEsが増えていきます。そのため、生で食べられるものはできるだけ手を加えずに食べたり、蒸す、茹でるなどの調理法を積極的に行うようにするだけで、AGEsの摂取量を抑えることにつながります。
また、レモンに含まれるクエン酸は食品中のAGEsを減らす作用があるため、揚げ物などを食べるときはレモンを併せて摂取するなどの工夫もおすすめです。

薄毛の症状がみられるからといって、必ずしも糖尿病と関係しているわけではありません。とはいえ、万が一の可能性を避けるためにも気になる点がある方は早めに医師に相談するべきでしょう。
また、「糖尿病の可能性は低そうだけれど、薄毛や抜け毛が気になる」という方は、AGA治療専門クリニックの受診をおすすめします。AGAヘアクリニックでは無料でのカウンセリングや診察、完全予約制の導入、プライバシーの守られた個室でのカウンセリングなど、患者様が足を運びやすい環境を整えております。また、AGA治療だけでなく女性の薄毛に関してもご相談いただけますので、まずはお気軽にお越しください。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。