「薄毛治療はどのくらい費用がかかるの?」
「薄毛治療は保険適用になるの?」
薄毛治療を考えていて、治療費がどのくらいかかるのか気になる方も多いでしょう。
本記事では、薄毛治療の保険適用の疑問点への回答と、治療の相場、費用を抑える対策を徹底解説します。
AGA治療を受ける際に、治療が保険適用になるのかどうか気になる方も多いのではないでしょうか。
以下にAGA治療が保険適用されるのか詳しく解説していきます。
AGA治療は、美容医療と同様に健康保険が適用されず、自由診療になります。
AGA治療が保険適用でない理由は、AGAは治療しなくても命に危険が及ぶ疾患ではないからです。
健康保険が適用されるのは、治療しなければ心身に不調をきたす病気や命の危険がある病気です。髪が抜けることへの精神的なダメージはありますが、直接的に健康に大きな影響を与える心配が少ないため、大半が保険適用外となります。
以下の記事でAGAの予防について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
内部リンク:AGA 予防(※9月以降作成予定)
AGA治療は、健康保険の適用外のため医療費控除も対象外となります。
医療費控除とは、1年間で支払った医療費の合計が10万円を超えた場合に、一定金額を所得税から控除する制度です。
国税庁によれば「容姿を美化し、又は容ぼうを変えるなどのための費用は、医療費に該当しないことに留意する」とされており、AGA治療は「容姿を美化する」項目に当てはまるため、医療費控除の対象外となります。
医療控除を受けられるのは、健康保険を利用した医療費のみです。AGA治療は保険適用外で自費での支払いになるため、控除の対象にはなりません。
上記にてAGA治療は保険適用外と説明しましたが、病気による脱毛症に関しては、保険対象になる場合もあります。
例えばAGA治療でクリニックを受診した際に、「頭皮の炎症により脱毛症になっている」と認められ、病名が付けば保険診療として扱われます。しかし、AGAの直接的な治療が保険適応となるのではなく、頭皮の炎症を抑えることが目的となる点に注意してください。
ここからは、一部の薄毛治療が保険適用となる症状3例を以下に紹介します。
円形脱毛症は、広範囲の髪の毛が徐々に抜けて薄くなるのではなく、部分的に髪の毛が一気に抜けてしまう症状です。
特徴として、円形や楕円形に部分的に髪の毛が抜け、コインぐらいの大きさが一気に脱毛状態になってしまいます。1カ所だけでなく複数箇所にできる場合もあれば、頭皮全体に脱毛状態が及ぶ場合もあります。
円形脱毛症は自己免疫疾患であり、保険診療が適用されます。
主な治療法は、ステロイド外用薬、ステロイド局注療法、ステロイド内服薬、ミノキシジル外用療法です。
ステロイド外用薬は、円形脱毛症の範囲が広くなく、発症後間もないケースで用いられます。ステロイド局注療法は、患部にステロイドを注射することで炎症や免疫機能を抑制する治療です。またステロイドの内服薬が処方されることもあります。
ミノキシジルは「発毛効果」を認められていて、一般的にAGA治療にも使用されている薬剤です。ミノキシジルは、血流の改善と毛母細胞の活性化の作用で発毛を促します。AGA治療では保険適用外ですが、円形脱毛症の場合は保険適用が認められています。
以下の記事に円形脱毛症について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
脂漏性脱毛症とは、脂漏性皮膚炎が原因で引き起こされる脱毛症で、頭皮が皮脂でべたついたり、湿ったフケが出たりすることが特徴です。
本来皮脂は頭皮の乾燥対策やバリア機能として頭皮を守る働きをしていますが、脂漏性皮膚炎ではなんらかの原因で皮脂が過剰に分泌されます。よって、皮脂過剰による肌トラブルが起きやすくなり、かゆみや炎症が起きて、患部が赤くなる症状が出てしまいます。
過剰な皮脂とフケで毛穴に菌が増殖し、ダメージを受けた毛根が弱っていき脱毛につながるのです。
脂漏性脱毛症とAGAは、直接は関係していません。AGAが男性ホルモンが原因で脱毛になるのに対して、脂漏性脱毛症は頭皮の炎症が原因です。皮脂の過剰分泌を招くような生活習慣やヘアケアは、脂漏性脱毛症のリスクを高める可能性があるので注意が必要です。
治療法は、主にステロイド外用薬やビタミン剤の処方、シャンプーの改善が挙げられます。
まずステロイド外用薬で頭皮の炎症を抑え、ビタミン剤で皮脂の過剰分泌をコントロールします。そして、シャンプーの洗い方を改善して、頭皮環境を清潔に保つのです。
以下の記事で脂漏性脱毛症について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
接触性皮膚炎とは、いわゆる「かぶれ」の状態で、水泡や赤みやブツブツが主な症状です。
シャンプーや金属、摩擦などのさまざまな刺激によって頭皮に炎症が生じます。炎症により、頭皮の状態が不安定になり抜け毛の原因になります。
上記の脂漏性脱毛症と同様にAGAとは直接関係はありません。しかし、脱毛の進行を早めないためにも、頭皮環境を清潔に保つことは大切です。
接触性皮膚炎の治療法に関しても、ステロイド外用薬の塗布やシャンプーの改善が重要になってきます。
以下の記事に薄毛治療の病院選びについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ここからは、AGA治療にかかる実際の費用について解説していきます。
一般的にAGA治療の相場は、月額15,000~25,000円だといわれています。
月額に含まれている項目は以下のとおりです。
以下で詳しく解説していきます。
診察代には、初めて診察を受けたとき発生する初診料と、2回目以降にかかる再診料の2つあります。以下が診察の相場です。
目安として、上記で金額を設定しているところが多いです。
また、カウンセリング代は無料であることが多く、気軽に受けることができるでしょう。
カウンセリングは、「AGAクリニックの通院に迷っている」「自身の症状が何に当てはまるのか知りたい」などのお悩みに無料で相談できる場を設けることで、早期に治療に取りかかれるきっかけを提供しています。
AGA治療は、主に内服薬と外用薬の2つの薬剤で進められます。AGAの進行レベルに応じて処方され、多くの方が使用する内服薬の相場は月5,000~10,000円程度です。
AGA治療薬はいくつか種類があり、薬の種類別での価格の相場は以下のとおりです。
内服薬 | 薬の処方費用相場 |
プロペシア錠(フィナステリド系) | 7,000~8,000円 |
フィナステリド錠(プロペシアのジェネリック) | 6,000~7,000円 |
ザガーロ錠(デュタステリド系) | 9,000~12,000円 |
ミノキシジル | 約10,000円 |
上記の内服薬以外に、外用薬も治療でよく処方されます。
例えば、ミノキシジル外用液は月々10,000~15,000円です。
AGA治療は内服薬と外用薬を組み合わせて進められ、内服薬と外用薬を併用しての相場は、月15,000~30,000円ほどです。
AGAの治療は薬の処方以外にも以下のような治療があります。
治療の種類 | 治療内容 | 治療費の相場 |
育毛メソセラピー | 発毛・育毛に必要な薬剤成分を頭皮に直接注入する | 50,000~80,000円(1回) |
HARG療法(幹細胞培養上清液療法) | ヒト幹細胞から抽出された成長因子を直接頭皮に注入する | 約15万円(頭皮全体:1回) |
細胞再生治療 | 自身の細胞を利用して、自然治癒力を高めて治療する | 約15万円(1回) |
植毛治療 | 発毛・発育が難しくなった箇所に髪の毛を移植する | 自毛植毛:1000本90~100万円人工毛植毛:1000本30万円ほど |
上記が投薬以外の主なAGA治療です。
保険適用外の治療になるので、どの治療も高額にはなりますが、患部に直接注入できるなどピンポイントでの治療を行えます。
よって、投薬よりも高い発毛効果が期待できるでしょう。
ここからは、AGA治療を受ける場所で費用がどう異なるのか詳しく解説します。
AGA専門クリニックは、AGAに特化したクリニックなので、AGAの進行具合や症状に合わせて適切に治療を受けられます。
薬の処方から植毛や細胞レベルの治療など、幅広い治療方法を選択できます。
費用の相場は、薬の処方のみは月7,000~30,000円ほどで、頭皮への注入治療などは1回15万円など高額な費用がかかってきます。
一般病院は、医師による診察と薬の処方が可能です。
ただし、一般病院は皮膚疾患などの病気を治療するのがメインで、AGA治療に対応していないところもあります。AGA治療を受けられても、日本皮膚科学会による「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」に沿った標準的な治療になるので治療の選択肢は狭くなるでしょう。
例えば、フィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬、ミノキシジル外用薬などの一般的な処方に限られます。
費用の相場としては、内服メインになるので、月7,000~15,000円ほどです。
育毛サロンは、今ある髪の毛の維持に努めるエステサロンです。医療行為を行うことができないので、AGA治療薬の処方もできません。
主に頭皮ケアが中心となり、頭皮洗浄や頭皮マッサージ、髪への栄養補給をする育毛シャンプーやトリートメントでの施術によりAGAへの対策をします。
施術の相場として5,000~数十万円といわれています。
自宅療法とは、家でできるホームケアが中心です。
例えば、育毛シャンプーの使用や頭皮環境を整えるための生活習慣の改善などが挙げられます。もちろん医療行為は行えません。
具体的な生活習慣の改善としては、睡眠の質の改善やバランスの取れた食事、適度な運動です。毛根への血流を改善し、必要な栄養が行き渡ることで、健康な髪の毛を生やし、抜けにくくする頭皮の土台が作られます。
このように、自宅療法は家でできるケアなので、比較的安価にAGA対策をすることが可能です。
育毛シャンプーの相場は1,000~5,000円ほどです。
AGA治療は保険適用外の治療になるため、継続して治療すると高額な費用になります。
そこで、AGA治療の費用を抑える3つのポイントについて解説します。
可能な限り早期にAGA治療を始めることで、症状の進行を遅らせると同時に費用を抑えることができます。
というのも、AGA治療の初期治療では、高額な治療を選択せずに内服薬の処方で対応が可能な場合があるのです。初期のAGAに対しては、薄毛の進行を予防する薬のみの使用でも効果を期待できる可能性があります。
しかし症状が進行してくると、予防する薬だけでは追いつかず、発毛を促す薬の内服や頭皮への薬剤の注入、植毛など頭皮への直接的な治療が選択肢に入ってきます。よって、治療の金額が高くなり費用が高額になるのです。
コストパフォーマンスを重視するなら、早期の治療を行うのがおすすめです。
AGA治療の費用を抑える方法として、オンライン診療を利用する方法があります。
オンライン診療は、自宅にいながら医師の診療や薬の処方を受けられるのが特徴です。
病院やクリニックに通う手間が省けるとともに通院のための交通費がかからないので、治療以外の費用を抑えたい方におすすめです。
AGA治療にオンライン診療を導入している病院であれば、症状が安定していればオンライン診療、症状に不安があるときは通院などと使い分けて利用することも可能です。
AGA治療薬は、継続的に使い続けることで効果を発揮します。
しかし治療薬を使用し続けていると、費用がかさみ金銭的に負担が重いと感じることもあるでしょう。
そこで、費用を抑えるためにジェネリック医薬品の使用がおすすめです。
ジェネリック医薬品とは、「後発医薬品」とも呼ばれる、先発医薬品の各種の権利が切れた後に開発された医薬品です。先発医薬品と同等の効果を期待でき、さらに先発医薬品より安価に使用できます。
AGA治療薬でいえば、例えば有効成分フィナステリドが配合されたプロペシア内服薬が有名です。
先発医薬品の「プロペシア内服薬」は8,000~10,000円/28錠なのに対して、ジェネリック医薬品の「フィナステリド錠」は3,000~5,000円/28錠と、半額近い金額で同等の有効成分が配合された薬を使用できます。
したがって、薬をジェネリック医薬品に変えるだけでも、大幅な治療費の節約になるでしょう。
これまで、AGA治療が保険適用に該当するのか、治療の相場、費用を抑えるポイントを解説してきました。
AGA治療は自由診療となり保険適用外なので、治療によっては高額な費用がかかります。
AGA治療を継続して行うためにも、オンライン診療やジェネリック医薬品を上手に利用して、費用を抑えながら効果的なAGA治療を進めることが重要です。
AGA治療は、専門的かつ多様な治療法を選べるAGA専門クリニックで進めるのがおすすめです。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。